介護施設における夜間業務の苦労

介護施設の多くは、病院と同様に24時間体制で入所者の生活をサポートするシステムを構築しています。フルで働いている介護スタッフの場合、3日に1回程度深夜帯の勤務に入る人が多いようです。

夜間勤務のスタッフの人数は日勤の時よりも格段に少なくなります。
また、介護施設における深夜帯の現場では、少数精鋭の限られたメンバーで協力して効率良く業務をこなさなければならないため、夜勤の相方によって仕事のモチベーションが左右される傾向もあります。

スタッフは新規のシフト表を受け取ると真っ先に夜勤のメンバーをチェックすることが習慣となっています。苦手意識があるスタッフが夜間勤務のパートナーである場合、入所者のケア以上にスタッフ間の業務連絡に配慮しなければならず、通常の勤務よりも疲労が大きくなるでしょう。

さらに、眠りにつけない入所者の行動に翻弄されて仮眠時間を十分にとれないケースも少なくありません。
日中には笑顔で穏やかに生活している入所者が、夜になると不穏な空気を漂わせ、日中には想定できない異常事態を起こすこともしばしばあります。

そのため、多くのスタッフが「何も起きない平和な夜勤業務でありますように」と願いながら勤務しているものです。
そんな夜間の勤務が無事に終了して施設を出れば、太陽の眩しさによって目が覚めるかと思うものですが、やはり眠気には勝てません。実際、夜勤明けに色々な予定を立てていたとしても、行動する気力が湧かず眠って1日を終えている方は少なくありません。

その他、夜間勤務中や終了後には急激な食欲に襲われるため、体重のコントロールができないと悩む方もいます。夜勤を続けるためには、そういった自己管理能力も重要な要素になってきます。